サンゴ礁学ニュース

2012年09月21日UP

サマースクール4日目

サマースクール4日目,今日はバスで瀬底研究施設を出発し,サンゴ礁の地形地質,赤土や地域づくりを学ぶ巡検に出かけました.

午前中は,茅根創領域代表から瀬底ビーチまで移動して,サンゴ礁地形を紹介した後,隆起して陸に上がった化石サンゴを観察しました.瀬底島はプレートテクトニクスによる地殻変動によって10万年で1mほど隆起していることを学び,そして氷河期・間氷河期の海面変動 によってできあがった段丘を高台から見学しました.さらに,一つの段の中でも,生息深度が深いサンゴ,低いサンゴという傾向まで読み取れました.

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そして本部町で沖縄県水産課の事業で赤土流出防止対策を実施した圃場を見学した後,午後はサンゴ礁保全の先駆的な活動をされモデル地域としても有名な恩納村に出かけました.恩納村漁協の比嘉さんに恩納村でのサンゴ礁保全と地域づくりのお話を伺った後,サンゴ養殖水槽を見学させていただきました.その後,赤土対策を実施している畑を見学してまわりました.ちょうどこの時,大雨がふってしまいましたが,無事予定通り実施することができました.

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夜は,「サンゴ礁学」若手の会が企画した,ディスカッション.今回は,「瀬底島を海洋保護区のモデルに設置する」という設定で,若手側からキーのステークホルダーとして,「研究者」「農業者」「海人」「政策決定者」を与えてさらに参加者側から「観光業者」が追加されました.その後,各立場のグループに分かれ各々の意見・要望・質問をまとめ,全体議論を行い,それを受けてもう一度グループ内で議論をし,みなが掲げる理想の中での矛盾・対立を整理していきました.最終的に政策決定者が各立場の意見を取り入れながら具体的なルールを5つほど提言したという流れになりました.

研究者の立場からの貢献が弱いというご指摘・立場を考えることが難しかったという意見が出ました.今迄の講義・実習での宿題を上手く取り入れること,研究者ならではのグローバルな視点が抜けていたこと,もう少し若手からサポートすることが出来たのでは,というのが反省点として挙げられました.

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 事務局 浪崎直子 「サンゴ礁学」若手の会 井上志保里
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2012年09月20日UP

サマースクール3日目

サマースクール3日目、琉球大学の藤村弘行先生から「複合ストレス化におけるサンゴ礁の化学物質」というタイトルで、微量金属や農薬のサンゴへの影響について講義いただきました。

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そして、毎年恒例、琉球大学の中村崇先生の測線調査実習、今年は瀬底実験所前に3本の測線を設置し、ラインとコドラート調査を実施しました。結果はカイトグラフにまとめ、各班で発表、ディスカッションを行いました。今年は、カイトグラフ以外に、個体数を集計したグラフを作り、プレゼンするなど、まとめの時間が少なかったにも関わらず中身の濃い発表・議論となりました。

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夜は、東大海洋アライアンスの赤坂先生・福島先生から、「サンゴと遺伝子」と「人材育成」というテーマで話題提供いただき、それぞれの話題提供に関連してディスカッションしました。赤坂先生の話題に関連して、「これからのストレスにサンゴはどのように適応するか」というディスカッションテーマを、福島先生の話題に関連しては「人とサンゴ礁の共生共存のために必要な学術領域は」という2つのテーマを提示し、グループでディスカッションをしました。グループでのプレゼンとそれに対してのコメントも大変白熱し、終了時間またもオーバーしても続いたため、さらに夜へのディスカッションへと流れてゆきました。

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事務局 浪崎直子
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2012年09月19日UP

サマースクール2日目

P9180065.jpgサマースクール2日目、午前中は瀬底研究施設の波利井先生によるサンゴの生物学の講義と実習を実施しました。サンゴの骨格と生体を実態顕微鏡で観察、今年はブラックライトを当ててアザミサンゴなどの蛍光色素も観察し人気でした。

一昨日の台風の影響で、実施が危ぶまれていたスノーケリングも無事に波がおさまり、実施することができました。

夜は、酒井先生の講義に若手も参加し、講義&学生ディスカッションを実施。酒井先生から瀬底研究施設前のサンゴの変遷と西表島の現状を紹介いただいた後、若手からサンゴ礁学で行っているストレス応答の研究を紹介しました。そして、今日のスノーケリング体験と講義から疑問に思ったことをブレストして、各班の疑問に先生や若手がコメントをして議論を深めました。


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事務局 浪崎直子
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2012年09月17日UP

サマースクール2012はじまりました

P9170017.jpgサマースクール、本日無事はじまりました。

昨夜、沖縄本島おそった台風第16号の影響で、残念ながら参加者1名不参加となってしまいましたが、無事その他の参加者は全員予定時刻に到着し、予定通り開始することができました。

今日はオリエンテーション、茅根創代表の「サンゴ礁学」の講義の後、夜は参加者みんなでひらやーちー(沖縄のお好み焼き)をつくるパーティを実施しました。パーティの最中、「サンゴ礁学」若手の会の5名が、自己紹介をかねたスライドショーを実施、参加者で交流を深めました。

明日は台風の影響でスノーケリングができるかどうか、まだわかりませんが、
これから22日まで安全に配慮してプログラムを進めていきたいと思います。

サンゴ礁学事務局 浪崎直子
posted by サンゴ礁学事務局 at 22:40 | Comment(0) | 成果報告会・アウトリーチ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年08月24日UP

A01班研究成果:琉球新報2012年8月24日掲載

8/3にお知らせした、A01班山城教授の成果論文の内容が、本日、2012年8月24日の琉球新報に掲載されました。

珪藻付着で死滅 瀬底島近海のコモンサンゴ
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-196049-storytopic-1.html

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出典:琉球新報2012年8月24日掲載

事務局 浪崎直子
posted by サンゴ礁学事務局 at 20:31 | Comment(0) | 新聞報道 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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